五条坂の陶器まつりに行った日、近くにある六道まいり期間中の六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)にもお参りに行って来ました。冥界の役人としても名高い小野篁(おののたかむら)ゆかりのお寺です。
地図のあまり読めない私なので、いつものように地図を片手に住宅街の中にあるこのお寺を探すのに辺りをぐるぐる歩いていたんですが、途中すごい行列に遭遇。警備の人まで出ていてものものしいです。
最初はどっかの老舗料亭かなんかの行列待ちかと思ったんですが、それにしては列が長すぎるな…と不審に思いつつお寺を探す私。
横断幕を発見して、やっとこさお寺の正面に辿り着きました。
「六道まいり」とは、先祖の霊を迎えるために、毎年盂蘭盆会前の8月7日から10日までの4日間に渡って行われるお盆の行事。参道や境内にはお盆用のお花や、高野槇を売る屋台が並びます。
高野槇といえば、先日お誕生日を迎えたばかりの悠仁さまのお印ですよね。
真っ直ぐ進むと、正面が本堂…とその前に。
本堂を隠すように立っている、やけに存在感のあるこの石碑は「三界萬霊供養塔」。この時期だけのサービスかは分かりませんが、おどろおどろしいことが書かれた提灯がぶら下がってます。
なんでこんなことが書いてあるのかと言うと、小野篁さんは閻魔庁の役人だったという伝説があるからなんですね~。この時期だけ御開帳のこちらの閻魔堂。
閻魔様の像だけでなく、篁さんの像も飾られているのはそのせいです。
ちなみにこちらでは、期間限定らしき特別な御朱印も授与されていました。
1枚500円と少し高めだったけど、つい全部買っちゃったよ…。
六道まいりに話を戻します。閻魔堂の隣にある鐘つき堂で鳴らすのが、死者をお迎えする「迎鐘(むかえがね)」。その音は十万億土の冥土まで響き渡り、亡者はその響きに応じてこの世に呼び寄せられると伝えられているんだそうです。そして、これがまたすごい行列!
鐘鳴らすだけだから回転は速いんだけど、さっき外で見た行列は、この鐘搗きを待つ人の列だったようです。ちなみに鐘は、お堂の穴から出ている太い縄を引いて撞くようでした。
見てる限り、結構重そうな感じでしたよ。迎えた精霊さんたちは、
大文寺送り火で再びあの世に送られるという流れになっているようです。
境内には他にも、この時期しか見られない寺宝の展示も行われていました。
これがその「十界図」です。
写真撮影もOKでした。太っ腹~。
せっかくなので最後に、篁さんが冥界に通う際に使っていたという井戸も見ていこうと思っていたのに、表示はあるものの境内混んでて場所がよく分かりません。しかも今日は拝観できませんとか書いてあるし。
しょうがないから次回の為に場所だけでも聞いとくことに。十界図前にいたお寺の方に尋ねてみたら、これがまた親切な方で、井戸の場所だけでなくお寺のことも色々とご説明下さいました。しかも若くて男前だったし(関係ない)!んで、教えて頂いてちょこっとだけ見えた井戸がこちら。朱塗りの燈籠のたもとにあるそうです。うーん微妙…。
未確認ですが、予約すれば近くで見ることも出来るようなので、ちょっと調べてみたいと思ってます。
「あの世」と「この世」を結ぶと語り継がれている六道の辻にある六道珍皇寺。昔から夏といえば怖い話だったんですね。