三十三間堂の東向いにあるのが、血天井で有名な養源院。
この日の目的の三十三間堂にお参りした後、周りの塀沿いをぷらぷら歩いていて見つけました。周辺情報を調べて来なかったので、こんな所にあるって知りませんでしたよ~。得した気分で早速中に入ります。
山門くぐってすぐの右手には、弁天社と網に囲まれたちっちゃい池。
入口が狭い割に、参道長いです。
ここを真っ直ぐ進むと突き当りが本堂で、隠すように繁っているのは枝垂桜みたいでした。
大きな木だったので、春は華やかそうです。
お堂の中にも入れます。拝観料は大人1人500円。内部はお約束の撮影禁止で写真はありませんが、見どころは山門前にも札のあった血天井。俵屋宗達筆の杉戸絵も必見です。血天井を含めた内部の文化財については、係の方がついて1つずつ口頭及びラジカセによる説明が行われています。エンドレスで回ってるみたいで、いつ入っても全部聞くことができます。
養源院は秀吉の側室・淀殿が父である浅井長政の菩提を弔うために建立されたお寺。後に焼失し、伏見城の遺構を移築して再建されました。有名な血天井は、伏見城の戦いで自害した家康の忠臣・鳥居元忠以下300余人の血の跡が残る床板が、供養のために天井材として使用されたのでそう呼ばれています。体の形まで分かって、超生々しいです。
個人的には、供養のために奉納された俵屋宗達の絵が良かったです。写真は撮れなかったので、これは中に入る時に頂いた絵葉書の写真。取っ手があるから分かると思いますが、杉の板で作られたふすまに描かれたから「杉戸絵」と呼ばれています。
こちらの八方睨みの獅子の他には、白い象と麒麟の2種類がありました。どれもダイナミックかつ力強い筆遣いが特徴的。全然古さを感じない素晴らしい作品で、すっかり宗達好きになりました。実際に伏見城で使われていたお部屋とかも移築されているので、「ここで秀吉と淀殿が…」とか「ウグイス張りの床は左甚五郎作!」とか思うとドキドキします。
お庭にはでっかいヤマモモの木が祀られてました。秀吉お手植えだそうです。
こんだけデカいとさぞや実を沢山つけることでしょうな。
御朱印は書く人がいないとかなんとか言って要領を得ませんでしたが、拝観料払っても無駄にならないお寺だと思います。