唐招提寺の見学を終えると、この日の目的は達成。とりあえず雪は止んでいたので、西大寺の駅まで歩くことにしました。その途中で、田んぼの中にこんもりした森を発見。
手前には池みたいのもあって、釣りをしてる人もいます。
近寄ってみたら入口があり、「
垂仁天皇陵」とあったので、古墳だと分かりました。中から出てきてる人もいたので、私たちも入って見ることに。
中に入れるとはいえ、ここまでです。いわゆる前方後円墳ですが、近すぎてよく分かりませんね。一応ここは「前方」の部分みたいです。
垂仁(すいにん)天皇は第11代の天皇で、尼ヶ辻にある垂仁天皇陵は「菅原伏見東陵」とも呼ばれています。
鳥居の右手に、やけに白い木があったのでよく見てみると、カワウと思われる鳥さんがいっぱい留まってました。種類の違う木なのかと思ったけど、あれやっぱりフンかなあ。ちょっと枯れかかってる気もするし。
その横にあるちっこい島は田道間守(たぢまもり)の塚。田道間守は、常世の国から不老不死と言われている非時(ときじく)の香菓(かくのみ)を持ち帰ったとされる人物。垂仁天皇の命で持ち帰りに成功してるんですが、既に天皇は崩御していたのでショックで亡くなっちゃったそうで。そんなこんなで、現在では果物とかお菓子の神様になってるみたいです。
古事記や日本書紀に出てくるお話なので、史実とは言えないかもしれませんが、取ってくるのによっぽど苦労したのねぇ…。ちなみに持ち帰ったのは橘の実だそうですよ。
ま、これだけなので来た道を引き返す私たち。それにしてもここ、なんとものどかです。お濠の周りはたんぼだし。多分ここは、丸と四角のくびれの所だと思われます。
古墳の横には4両編成の近鉄橿原線が通っておりました。
あと、飛び地だったけど、ここも敷地。
垂仁天皇はまだ文献がきっちりしてない頃の天皇なので本当にいたのかどうか謎ですが、天皇が亡くなった時の人柱を埴輪に変えたエラい天皇なのです。
現在は訪れる人も少なく、野鳥の楽園になってましたけどね。